町田フラメンコスタジオ『Levante』~レバンテ~

□ ●ブログ Marca del viento ~風跡~ □

心の母

先日の日曜日、朝からなぜか胸騒ぎがして落ち着かなかった。

そんな矢先にメールが入り、また一人大切なかたが旅立ったことを知りました。
この世界から、光がまた一つ消えてしまったような喪失感です。

いつも何の前触れもなく私の携帯に電話を下さり

「じゅんこちゃん、あなた絶対に踊りをやめたらダメよ。じゅんこちゃんの
踊りは、内側から湧き出すものがあるのよ。それって、練習だけで出てくる
ものじゃなくて、もともと持ってるものだから。
今日ね、それを伝えないとって…急に思ったの!だから、続けなきゃダメよ!」

あの時、私は父が亡くなったばかりで、技術的にも精神的にも
自信を失って、フラメンコを続けるか本気で迷っていたのだ。

こうして、私をいつも気にかけて、励ましてくれた人。


そして、最後の最後まで私を励ましてくれたのだ。

先日の母の日にお会いした時、私が泣くのは一番お辛いご本人に
失礼だから決して泣くまいと覚悟を決めていたのに、
力なく横たわりながらも私に

「見て、あこがれの鎖骨が出てきたの!」

なんて、変わらないいたずらな笑顔で冗談を言った。

自分の余命を知りながら、人はこんなにも気丈でいられるでしょうか。

そう思うと急に寂しくなって、何か言葉をかけようと声を発するかわりに
ノドの奥から、堰を切ったように言葉にならない嗚咽が溢れ出し、
幼い子供のように泣きじゃくってしまった。

優しく子供をあやすように私の手をとって

「本当にごめんね…私がいなくなってもそばにいるからね。」

しばらく頬と頬をよせて泣いた。

私は、父との別れが突然だったので、感謝の言葉も
言えなかったことを今でも後悔していた。
だから、これだけは絶対に伝えたいと思い

「出会えて幸せです。ありがとうございます。」

とぎれとぎれに何とか言葉にすることができた。

最後は笑顔で手を振って別れた。

玄関を出て、角を曲がり家が見えなくなったところで、しばらく動けず
手で口を塞ぎ声をおし殺し、肩を震わせて泣いた。

会うといつも両手を広げてハグをしてくれたその身体の温かさも
少しかすれたあの優しい声も、笑うとネコのような可愛らしい笑顔も
もう二度と会えないんですね。


今頃、天国でうちの父と大好きなお酒でも酌み交わしているでしょうか。。。


私にくれた数々の言葉とたくさんの優しさを胸に、これからも踊っていきます。

本当にありがとうございました

ご冥福を心よりお祈り申し上げます








スポンサーサイト

*    *    *

Information

Date:2015/05/20
Trackback:0
Comment:0

Comment

コメントの投稿

:
:
:
:
:

:
: ブログ管理者以外には非公開コメント

Trackback

TrackbackUrl:http://kazeatoflamenco.blog.fc2.com/tb.php/421-25a459b3
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
 
現在の閲覧者数: